入居申込書を提出する


下見をした物件が気に入ったら、「この部屋を借りたい」と
正式に不動産会社に申し出る。そのための文書が「入居申込書」で、
通常、これには住所、氏名、年齢、職業、年収、保証人などを
記入する欄がある。
この文書は不動産会社から大家に渡され、「入居審査」の資料になる。
虚偽の記載は、あとでバレるとやっかいなので、厳禁。
正直に記入する。
なお入居申込書を提出しても正式に賃貸借契約を結ぶ前であれば、
入居申込をキャンセルできる。

入居審査を受ける


借りる側が、「なるべく安くていい部屋に住みたい」と思っているのと
同じように、貸す側も「部屋を大事に使用し、まわりにも迷惑を
かけず、毎月きちんと家賃を払ってくれる人に入ってほしい」と
願っている。
入居審査はそのために行うもので、不動産会社の心証と、提出された
入居申込書が審査の基準になる。入居審査に受かれば、晴れて
賃貸借契約の締結に至る。
入居審査をクリアするためのポイントは次のとおり。

●入居審査のポイント

@収入の安定度
毎月きちんと家賃を払えるかどうか。会社勤めの人は問題ないが
自由業の人は定収入をアピールできるものがあった方がいい。

Aマナーと服装
これは面談時や下見時の不動産会社の心証を決める。
しかし過剰に意識する必要は全くない。
週末の休日にネクタイ、背広で行くのはかえって不自然で、
たとえば男性ならポロシャツにチノパン程度のこざっぱりとした
ファッションで十分。マナーにしても常識的な挨拶や態度で接すれば
何の問題もない。
要は「だらしのない人間」とみられなければいいのだ。

B未成年者は親の同意
未成年者が賃貸借契約を結ぶには親の同意が必要。このため
業者を訪ねるとき親も一緒だと話が早いし、業者も大家も安心する。

預かり金を請求されたときは注意する


入居申込の際に家賃の0.5〜1カ月分の「預かり金」
(あるいは交渉預かり金、申込証拠金など)を請求されることがある。

これは入居申込の優先順位を確保するためとされるが、契約が
保証されるわけではなく、しばしばトラブルの元になる。
預かり金を預けるときには、不動産会社に必ず預かり証を
発行してもらい、「契約の成立、不成立に関わらず返還する」
旨の記載をしてもらうこと。

賃貸借契約の準備をする


入居審査で大家のOKが出れば、いよいよ賃貸借契約の締結である。
契約に必要な書類などは不動産会社から指定されるので、
契約当日までに用意する。
賃貸借契約では家賃が払えなくなったとき、それを肩代わりする
保証人が必要になるので、頼めそうな人にあらかじめお願いして
おいた方がいい。

一般に契約時に必要な書類とお金は次のとおり。

●契約時に必要な書類
@本人の住民票
A本人の印鑑(実印の指定がある場合は本人の実印と印鑑証明が必要)
B本人の所得証明書類(源泉徴収票、住民税課税証明書、確定申告書の
 写しなど)
C保証人の実印と印鑑証明
D保証人の所得証明書類

●契約時に必要なお金(関東地区の場合)
@礼金/家賃のO〜2カ月
A敷金/家賃の0〜3カ月
B仲介手数料/0〜1カ月(消費税がかかる)
C前家賃/最大で家賃の1カ月分程度
D火災保険料/1〜2万円
Eカギの交換費用/5000円〜1万円


賃貸借契約を結ぶ


賃貸借契約では、まず最初に「重要事項説明書」が提示され、
その内容説明が行われる。
これは賃貸物件の所在地、名称、一面積、貸主、契約条件(家賃・
礼金・敷金など)、一用途、契約期間などを記したもので、
説明は宅地建物取引業法の定めにより不動産会社の有資格者
(宅地建物取引主任者)が行う。
疑問があればその場で確認し、納得すれば署名・押印する。

重要事項説明書に署名・押印すると、賃貸借契約書が渡され、
読むように求められる(事前に契約書を渡され、読んでおくよ
うに言われることもある)。不明な点があれば、必ず納得のいく
説明を求めること。
「よくわからないけど、まあいいや」といういいかげんな姿勢は
絶対にダメ。契約書への署名・押印は、必ず納得ずくで行うこと。

契約書への署名・押印がすむと、契約に必要なお金(礼金、敷金、
仲介手数料、前家賃など1を支払い、礼金と前家賃の領収証、敷金の
預り証とともに賃貸借契約書と部屋のカギを受け取る。

これで契約は終了だ。

賃貸借契約の手順と契約書で特に注意すべき点は次のとおり。

●契約の手順
《重要事項説明》
(重要事項説明書の内容説明。確認のうえ、署名・押印)
  ↓
《賃貸借契約書の内容確認》
(契約書を読み、不明な点については納得のいく説明を求める)
  ↓
《賃貸借契約書への署名・押印》
(契約書の内容確認のうえ、署名・押印する)
  ↓
《必要なお金の支払い》
(礼金、敷金、仲介手数料、前家賃などを支払う)
  ↓
《領収証、預かり証、契約書、カギの受領》
(支払ったお金の領収証、預かり証、賃貸借契約書、部屋のカギを
受領し、契約終了)

●契約書のチェックポイント

@家賃の金額・支払方法
通常は月末までに翌月分の家賃を指定の金融機関の口座に振り込む。
振込手数料は入居者負担が一般的。

A家賃の値上げ
いつ、どういう条件で、どのよ一うに値上げするのか確認する。
最近は更新時の家賃を据え置くケースが多いが、なかには「更新時に
○%値上げする」と値上げを明記している場合もある。要注意。

B更新料
契約更新時の更新料は家賃の0.5〜1,5カ月分程度。通常は1カ月分と
いうケースが多い。なお住宅金融公庫の融資を受けて建築された
賃貸物件は更新料なし。

C禁止事項
代表的な禁止事項は、ペットの飼育、ピアノの持ち込み、居住目的
以外の使用、石油ストーブの使用など。「犬(猫〉を飼いたい」とか
「ピアノが弾きたい」といった希望がある場合は、物件紹介の段階で
その旨を告げ、不動産会社を通じて大家と交渉してもらう。
契約の段階で「ペットはダメですか?」と言ってもまず相手にして
もらえない。

D修繕費の負担
小は電球の球切れから、大はお風呂やトイレ、エアコンの故障まで、
賃貸生活ではいろいろな修繕修理が発生する場合がある。
これらの費用を誰が負担するのか、明確にしておくこと。

E契約の解除
契約の解除とは、入居者が家賃を滞納したり、禁止事項を犯したり
するなど、何らかの契約違反をした場合、それを理由に
大家が契約を打ち切ること。どんな契約違反をすると契約解除に
なるのか確認しておく。

F解約予告
入居者が契約の打ち切りを大家に申し入れること。いつまで
に解約予告をすればいいのか確認する。通常は退去日の1カ月前だが、
2カ月前、3カ月前というケースもある。要注意。

G敷金の返還
大家に預けた敷金は、部屋を明け渡せば返還されるが、物件明け渡しは
「原状回復」が原則で、そのための費用は敷金から引かれるのが
普通だ(=敷引き)。
ただし原状回復の対象になるのは入居者が故意や過失で破損・
汚損した部分だけ。通常の使用によって生じた経年変化にともなう
畳の日焼けや壁・床・天井の汚れなどの「自然の損耗」については
その限りではない。このため敷金から引かれるのは、
「入居者が故意や過失で破損・汚損した部分の修繕費だけ」、と
いうのが敷金返還の大原則だ。
しかし現実には畳の日焼けなどの自然の損耗や、本来、大家が
負担すべき各種設備のリフォーム代まで入居者負担とし、敷金から
差し引くケースが増えている。
ひどい大家だと敷金を全額修繕に回した挙げ句、
「敷金だけでは足りないから」と、さらに修繕費用を請求する
ケースもある。
こうした敷金返還のトラブルを避けるには、契約時に入居者が
負担する原状回復の内容をきちんと詰めておくこと。
そして契約書に「通常の使用によって生じた畳の日焼けや壁・床・
天井の汚れなどの自然の損耗については借主が費用負担する
必要はない」旨の条項を盛り込んでおくことだ。
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